[教室から出て、久住と共に廊下を歩く。話題なんて、このおかしな世界や状況くらいしか思いつかなくて、
でもその話題は振りづらくて。ほとんど言葉は交わさなかった。
そうして3階に上がった頃、久住が突然九条の名前を出す>>203。その言葉の先は、気にならないわけではなかったけど、聞いてはいけないような気がした。]
え、ああ…そう、だな。
[そして久住は、入学式の桜の話を持ち出した。確かに、こんな風だったかもしれない。
もっとも、あの時の自分に、景色を楽しむ余裕はあまりなかったけれど。
あの頃には、もう「弱い自分」になっていて。新しい学校、新しいクラスが、不安で不安で仕方なかった。
他人との距離感に悩んでいた。ひとりで居るのは嫌で。それなのに、「親友」は欲しくなかった。…いや、それは過去形ではなくて、今も、だが。]
(218) 2014/04/09(Wed) 13時頃