[来る者拒まず、去る者追わず。若者がその場を離れたところで何も言わないのがこの男である。
ふっと下した視線を傍らの女性に向け、口を開いたところであった。
聞きなれた少女の声>>208が耳に届き、そちらを振り返る。]
おーぅソフィーじゃねぇの、デートかい?
[少女の傍らの少年を目にし、冷やかし口調で尋ねる。
どうしたのか、と問われれば、自分はそんなひどい顔をしていたのだろうかと思うが、理由をいう気は毛頭ない。]
いやぁ、一雨来るかと思ってなぁ。
[適当なことを口にするのは、島民である彼女達が、人狼伝説をより身近に感じているはずの者たちだからだ。
伝説が伝説であるのであれば、無為に怯えさせることもない。
もちろん、彼女たちが伝説をどこまで知っているかはわからないのだが…]
お前ら飯は食ったかぁ?屋台でよけりゃぁ奢ってやるよ。
[そんなことを言いながら立ち上がり。
そして、ベンチに座っていた女性を振り返る。]
お前さんもよかったら、どうだい?
何なら軽ーく案内もすんぜ。
[ナンパにしても随分軽い調子で問いかけるのだった。]
(217) 2013/09/04(Wed) 18時頃