[例えば、ヘクターのように、神々しい獣の姿をとれたなら。エリをその背に乗せて、――それを、少女が望むかは兎も角。聖誕祭の主役に躍り出ることも出来たかも知れない。麓の街の住人ならば、絵を趣味とする、がっこうの獣のことは知っているけれど。今は聖誕祭の真っ最中。外から訪れる多くの人は、蹇の青年と連れ立つ少女が"獣と少女"だと、おそらく気付かないだろう]
(216) 2016/10/17(Mon) 00時半頃