……そう、だね。
[神崎の言葉>>181に、耳を傾けていた。]
でも、飛行機が怖かった女の子も、お父さんを呑んだこどもも、きっと、自分の置かれてる状況に、耐え切れなくて、そうなったんでしょう。
ここが、誰かの世界だとして、その人は、辛かったのかな。現実に耐えられないような、何かを抱えてたのかな。
気付けなかったことが、わたしたちの、罪なのかな。
[だけど、そうだとして。どうして、あんなことが起こるんだろう。あのマネキン。あれが、彼らだとして。
どうして、はるなちゃんが、九条くんが、あんな目に合わなきゃいけないんだろう。
あれは、罰なのか。気付けなかったことは、それほどにも重いのか。答えの出ない思考をぐるぐると彷徨う。
悲しい。そう胸の内で唱える。胸がチリチリと痛む。これは、悲しみだ。きっと。]
……ここは、何のための場所なんだろう、ね。
[迫り来る恐怖から逃げるため。懺悔させるため。果たして、そういう場所なのだろうか。]
――いっそ、本当に直接、聞いちゃえたらいいのにね。
[久住の言葉に、笑みを作った。]
(214) 2014/04/11(Fri) 23時半頃