傷だらけにならなくたって、いても良かったんだよ。
[この場所に一六をひとり残すなら、彼女に傷を刻んだという母親はきっと追いかけてこられない。
同時に、一六が自分を傷つけた時に手当をしてやれる誰かが、ここにはいない。
だから結局、自分の中の結論は、変わらなかった。]
それでも、お前に、傷が必要なら、
……その時は、絆創膏をくれる誰かもきっといる。
[衣装の山に埋もれるお姫様。
だけど決して、ひとりだったわけじゃない。
手伝おうかと申し出る古屋>>0:233や、藤舎の姿>>1:281が隣にあった。
ほら、そこは。委員長だから、よく見ている。
きっと彼らなら、一六の傷を見たとしても、きっと手当をしてくれるだろう。
一六に尋ねられた、先程の問いの答え。>>197
一度は答え損ねたそれを、口にした。]
(213) 2015/11/06(Fri) 22時半頃