[クラスのドアを開け、進捗状況を確認する。
足りないものが、とか、コレ欲しい、という類の相談を聞き、納得したものに関しては神楽へと投げた。上手くさばいてくれ。信じてる。
相談も一段落し、腰に手を当てて一息。
と、肩に手が乗った>>196。振り向けば、掴んでいるのは帆北……のはず。メイクと衣装で一瞬ビックリしたが、この身長は帆北だった。
頼まれ事には軽く目を見開いて、それから考えこむように視線を落とし、再び見上げた。]
……理由、話せる?
[正直言えば、このクオリティの帆北の出番を減らす、というのは勿体無い。目玉になるだろ、これは。
けれど、帆北が言うのだ。もしこれが、受験勉強を盾に逃れようとする奴なら切り捨てた。それに、減らして欲しいのはお化け役。それ以外の仕事を割り振ってもいいか、と問えば、首肯が返ってきた。
理由を聞いたのは、建前にも似ていた。
聞く前から、その願いを受け入れようと決めていた。
帆北に割り振ったのは、音響。
でっかい奴がラジカセをいじる場面を見てみたい、という、委員長権限を振りかざした結果だった。]
(209) 2015/06/18(Thu) 21時半頃