― 廊下 >>191
[ 果たされなかった欲求は明之進の身体をじんじんと痛むくらいに疼かせていた。爪立てられてこそいないが、これも仕返しの一つ、とケイイチは笑うだろうか。]
はぁ、はぁ……ば、か……っ、
ぼくまで、出したく、なるじゃ……ない。か。
もう……。
[ と。浴びせられた精の余韻に呆然としていたメルヤから>>191声が上がる。
文字通り影の無音で忍び寄った幾本もの黒い腕は命じた通り、彼の膝から太腿にかけて絡み付いていたのだ。結界に満たされた影界の淫気を纏わせながら。]
メルヤ……怖がらなくて、大丈夫。
[ しどけなく笑って、赤い唇からぺろりと舌を覗かせた]
だって、メルヤも……おかしく、なっちゃってるでしょ?
欲に浮かされて、へんな気分に、なっちゃってるでしょ?
[ その事実を指摘すると共に、影の触手がずるりと蠢く。
脚の付け根あたりを愛撫するように擦り、衣服を透過して素肌をまさぐった。メルヤ自身の興奮が、どの位顕れているか確かめるように。]
(209) 2018/02/24(Sat) 23時半頃