─回想:ドロシーと─
[3つ年下のドロシーは妹のような存在だった。
小さな衝撃と共に現れた可愛い子>>172
驚きによろめいたのを受け止められたのは小さな頃の3つは大きかったからだった。
矢継ぎ早に声をかけてくれるドロシーに右に左に頭を動かして、うんうんと頷きながらも周囲を気にしていたジェフも、いいところという特別性に惹かれてしまう少年の1人で。
“花はそんなに好きじゃないけど、ドロシーは好きなの?かくれんぼう。そうだね。母さんも好きな特別なものを探してて。……そう、“あいつ”も来て来るんだ。
鬼はきっと母さんだ。じゃあ窓から花が見えるその場所に連れて行って。
あいつが来たら驚かそう。鬼もたくさんの仲間がいたら優しくなるかもしれない。”
促されるまま、彼女についていった。
秘密の場所。きっと、特別な場所。
今も昔も、あの場所は。
きっと、忘れない。思い出のひととき]
(208) 2016/07/28(Thu) 00時頃