[ 人の気配がより一層多くなった頃。
流石に7年も所属している団体なだけあって顔見知りや会話できる人もいるが、やはり人が大勢集まる場所は落ち着かない。
手元の写真も、その心を映すかのようにピントがぶれていた。
元より静止しているものを撮る事は苦手である。
どうしてもピントが合わない写真達は、以前PR写真を撮影した自身の大学の油絵学科からも非難中傷を受けた。
映像メディアの学科を冠しているのに。
居た堪れなかった出来事は、結局作業風景をビデオに収めることで涙の結末を迎えたのだが、学科の教授>>7の作業風景だけはいつアトリエに訪れても見掛ける事はなかった。
個展を開く程の才能があるという噂を耳にした事があるだけに、]
( 勿体ねえな、何だか。)
[ 良い絵面になるとおもうんだがなあ。
ナイーブな理由があるかもしれないから本人には言わなかったが。
以来、その教授とは大学内で見かければ軽く挨拶をする程度。
心の内では、画匠復活のリークを狙いつつ。*]
(208) 2015/11/18(Wed) 23時頃