腹、減ってんの?
……腹が減んのは、元気な証拠じゃん。
ショックで食べれなくなるより、ずっとマシ……
[好きだったのに、食べたい。そう繰り返し、ぼろぼろと涙をこぼすキルロイ。
その姿に、「彼は年下なんだ」と改めて気づく。
心臓が、握りつぶされるように苦しい。キルロイの頬を濡らす涙を指で拭う。それだけの触れ合いで、体温がまた一度上昇した気がした。
抱きしめて慰めたいのを、ぐっとこらえる。
きっとそうしたら、止まらなくなる]
病人……に、カツサンドは重かったかな。
何なら食べれそ?
オレ、なんでも作れるよ。言って。
[大丈夫だから、と噛んで含めるように言う。
それはキルロイに対して、けれど半分は自分に言い聞かせていたかもしれない。
哀しみにつられて飲まれてしまわないように、つとめて明るく。口角を上げて、訊ねた*]
(206) 2016/06/08(Wed) 01時半頃