おーぅ行ってこーい。
[提案してみればあっさり着てくるという彼女をひらひらと手を振って見送り、それからしばらく酒を傾ける。
グラスを空にしてしまうと、独りで無人のBARにいても面白いことも怒りそうもないし、とりあえず満足したのもあって店を出ることにした。]
エフェドラー、後で又来るなー!
[彼女の消えた二階へ向けてそう、叫ぶと、店の戸を鳴らして外へと出る。
日は傾きつつあるとはいえ、まだ夕方までは時間がある、一旦住処へ戻って汗を流してくる暇くらいはあるだろう。
そんなことを思いつつ、BARの前の道をゆらりと歩き出した。
大きな荷物を背負った男は、酒を入れる前よりは幾分足元が揺れるようだった。
それも仕方ないだろう、エフェドラの適当に作る酒は、手アルコール度数などまるで無視して適当に混ぜたもの、先ほど男が飲んだ一杯等は、アルコール度数にしてみれば40%近い代物だったのである。]
(205) 2013/09/03(Tue) 00時頃