[多分、前を向き始めた私は、そのうちこの世界から追い出されると思う。
だから、今のうちに伝えておこうかな]
あのね、茅原、約束するよ。
もし私が先に帰ったら、後から帰ってくるみんなをちゃんと迎えるって。
多分、この世界に来たみんなは、多かれ少なかれ、何か抱えてると思う。この世界に、都合のよさを感じたことが、あると思う。
だけど、向こうの世界がちょっとでも居心地よくなるように、私は絶対力になるよ。
だから、もし茅原が私より帰るのが遅かったら、みんなで一緒に帰れるように、がんばって。
もし、茅原が先に帰ったら、向こうで体制を整えてくれてるって信じる。こっちで絶対がんばるから。
約束しよう。
[こんなのは、ただの想像、だけど。
この世界のホストが助かるには、向こうとこっちと、両方から、働きかけないと、だめな気がするんだ。
私は、みんなで帰りたい。
向こうに帰れたって信じてるから、マネキンになったみんなを見ても、踏ん張れるんだ。
向こうの世界に帰る時、誰が欠けてもだめなんだよ。
そんなことになったら、私は一生後悔するだろう]
(203) 2016/09/22(Thu) 18時半頃