[それってなんか、私たちが悪いみたいだよね。
不機嫌そうにそういうクラスメイトの言うことは最もで、相手にこれ以上いやな思いにさせないようにと気を使う程、パニックに陥る。
このまま溶けて空気になって消えてしまいたい。そう思いながら真っ白な頭で口を開けたり閉じたりしたとき、まあまあとみんなを宥める声が聞こえてきた。
一瞬で、ざわめきが落ち着く。
声は委員長である寺田のものだった。寺田はうまく言い纏めて、相手の不満をうまく取り除きつつ、…の案を推し進めてくれていた。どうしたらそんな風に言えるのだろう?口下手な自分には、とてもできない。
呆気にとられて見ている…に気付いた寺田に笑いかけられて、目をぱちくりさせる。すぐに、うれしくなって笑顔を見せた。]
寺田くん、迷惑かけて、ごめんなさい。
準備、がんばるね。ありがとう。
[この人が委員長で、よかった。きっと良い文化祭になる。そう思いながら、…はお礼を口にした。]
(202) 2015/06/18(Thu) 20時半頃