「おめでとう、きみは奪う者でしかなくなった。」そう言うと同時、口をがばりと大きく開いたウワバミが、その子に襲いかかる…かに見えましたが。その横を通り抜けると、すぐさま『青年』のもとに戻ります。そうして、『青年』を丸呑みにしてしまうのです。ですが、そのまま、約束を反故にする気はないとばかりに、ウワバミは、じぃーっとその子を見つめているだけです。近づいて刺し貫こうと、吸い上げるようにしようと、何の抗いもないでしょう。半透明の、ルアンのその色を体に浴びるか、取り込むまでは。 *
(200) 2018/10/15(Mon) 23時頃