どうなのかしら
オーレリアの翅は良い音を聞かせてくれるけれど
……そう、グロリアよ
ママ、でも良いわ
[そう呼ばれるのは嫌いではなく、寧ろ好ましく感じていた。
アプレンティスができたらそう呼ばせてみるのも良いかもしれない。
オーレリアが落ちぬように片方の腕を膨らみの下に入れて支えながら...は牛歩の速度で歩き始めた。
転げてしまわないように地に足を踏みしめて。
普段足など使わぬのだからその行為は酷く慣れぬものである]
ふかふか、ゆらゆら、つめたいの?
居心地は悪くなさそうね
[ひょっこりと出ている頭を指先で撫でてやりながら、浮かんだ笑みに頬が緩んでいた。
最も、ふかふかも、ゆらゆらも、作り物の身体なので良く分からないのだが体験しているオーレリアがそう言うのだからそうなのだろう。
人間の身とは脆いものである。
自身の身体と言えば龍鱗に覆われた堅い肌しか知らぬので小さく首を傾げながら、悪くないなら構わぬかと思っていた]
(199) 2015/07/31(Fri) 02時半頃