――寮の相部屋>>196>>197――
[ 言い表せないような色々な感情を一度に経験して。
その中で抱きしめられる確かな感触は、バラバラになりそうな自分自身を支えてくれているみたいだった。
解放されると、茹った頭と、呼吸を落ち着ける ]
経験に……なりました。
思っていたよりも……その、凄かったと思います。
[ 言葉は足りないが、素直にそんな感想を漏らす。
それから、恥ずかしそうに目を伏せた。
息遣い、肌と唇の柔らかさ、口付けの湿った暖かさ。
しばらくは、頭から離れられなかっただろう ]
はい……。ありがとうございます。
この学園では……特に。覚えておきます……。
[ 新たな世界に踏み入れる、洗礼のようなもの。
それが、今のようなソフトなもので済んでいたのは、少女が抵抗なく百合の園に踏み入る為には、良かったことだったのだろう* ]
(198) 2017/07/12(Wed) 22時頃