[そんなことを考えていれば、輪の中にいた能久から声がかかり>>152。隣からは再度見上げられる>>177。
二つの視線を向けられて、どうにも、困ってしまった。
声をかけられたことだし、あの場に向かっても、あの輪に混ざってもいいだろうか、と思えてきたが――自分だけここから離れてあの輪に向かうのは、なんだか安田を一人にしてしまうみたいで。
文化祭準備で、仲間意識、というものが芽生えたからだろうか、彼を一人にしていくのは、どうにも抵抗があった。]
……安田は、行かないのか?
[疑問をそのまま返してしまう形になったが、隣に居る安田にそう問いかけた。安田があそこに混ざることに抵抗があるようならば、自分もここに居ようと、そう思いながら。
幸い、我がクラスの会計が何やら厳しい目をあの輪に向けているようだから、混ざらない言い訳には困らないだろうし。
もしかしたら、そんな風にぐずぐずしている間に、その会計……古辺が平手打ちという形でその場に乗り込んでいってしまったかもしれないが。]
(198) 2017/03/09(Thu) 00時半頃