―廊下>>194>>195―
ふぅん、自分じゃまだ分からないのかな。
ま、俺のせいっていうのは意識してくれてるってことだよね。嬉しいけど……
メルヤは本当に我慢できるの?
[その割には唇が寂しそうだけど、と細かな動きを見せる表情を愛でた。
衣擦れにも反応しているくらいに体は熟しているのに、無自覚とはいえよく我慢できるものだと妙な関心を覚えながら、ぐり、と強めに腰を押し付けて意識を引いた。]
待たない。
確かに急所だけど、隠すなんて勿体無いよ。
弱いところはイイトコロ、っていうし?
[丸まった手の下から留め具の在り処を見つけ出せば、指をかけ、ちぎるくらいの勢いで引く。
少しでも隙間ができたら、あとは首と布の間に指を入れて一気に緩めてしまえと暴く。
多少指が強めに触れるかもしれないが、薄く笑みを浮かべて全く気にしない。
茨の痕が目に入ると吸血鬼のように口元を寄せ、細い首に舌を這わせようと迫った。
茨の効果など知らないが、まずは味を確かめてから。*]
(196) 2018/02/22(Thu) 19時半頃