[シャワー室の中にはヘクターの呼吸音と俺の手の中から響く水音が嫌に反響している。
頭がまだ痛い。窮屈なジーンズの中も。
でも、ヘクターはもっと苦しい。もっと辛い。
それをどう癒すべきか、どうやったら許してもらえるのか俺にはまだ分からない。
一旦扱きあげる手を止めて、それを真正面から見据える。――逡巡したのは束の間だった]
……ん、ちゅ……。
[目の前に震えるものを根元から先端へべろりと舌を這わせる。口の中に広がる生臭さにえずきかけるが構わず再び竿を舐め上げた]
……ぐぅ、……ぅえ、へ、へふはー、
[とはいえいくらなんでもフェラチオ自体経験がない。遠慮がちに竿を飴みたいに舐めるだけのそれでは満足しきることは出来ないかもしれない。
でも目の前の苦しみは、この手で取り除きたいから……じゅるりと飲み切れない唾液が口の端から伝っていった]*
(195) 2016/06/08(Wed) 01時頃