―更衣室>>192―
……、…そう、だな…。帰る、…いっしょに…
[瞬きをひとつ、ふたつ。それからほろりと相好を崩した。
“帰るため”と掛けられる声は、行為と相反して日常を思わせる。帰る場所はメルヤにはこの対魔忍組織以外になく――正気に戻ることは必要で、きっとお互いのため。
下肢へと降りていく手も、拒まない己も欲に塗れているのに。
指が触れれば其処は悦びを知っている動き伝えた。
飲み込みたくて仕方なくて、埋めてほしくて泣くような。
問われてとろりと熱を帯びた眸が揺れて。]
…っ、……――…明之進、と……。
[おずおず告げる様は羞恥と、叱られるのではないかという不安とが織り交ざる。
対魔忍たるもの、何をしているのか、と。――まだ、理性が咎めて爪を立てる。]
ぁ、…そう、だ、…ケイイチ、様子が…へん、で…
……んっ……、
[伝えておかなくては、と思うのに。>>193 囁かれる誘惑に抗えない。]
(194) 2018/02/26(Mon) 17時頃