―現在・→温室―
[連添う相手が居なくなれば、部屋の中を横切ったり、窓を抜けてみたり、自由気儘に行きたい場所への最短距離を辿る散策、全員の居場所を確認し終えれば…誰も欠けて居ない事を確認すれば、一先ずこの遊びは終いだ。最後の一人の元へ向かう道すがら、ぼんやりと零す独り言]
『暗殺』なんて噂が流れた時点で、それはもう『暗殺』ではなくただの『殺害』だとおもうんだがなァ。
仮に、噂が力を持つとしても、総て噂通りな訳では無い、のか。
現に死に損っている上に、
……本当に仕留める心算があったのかも怪しい。
[殺したいなら喉笛を掻っ捌いてしまえばいい、部隊長を殺害するのが目的ならば、それで十分で、それが一番確実だろうに。
…考え事をしている間に辿り着いた温室の扉を開けて、中を覗き込む。
出迎えてくれる生温く湿った空気に一瞬怯むのは何時もの事。
意を決して足を踏み入れた、その先に、目当ての相手は未だ居ただろうか――…]
(193) 2014/01/30(Thu) 01時半頃