ねーねー、しずくちゃん。
今、何の作業してるのー?
[彼女とは、同じ実行委員として会話を交わすことはあったけれど、どちらかと言えばひなこたちと話しているのを眺めていることが多かった。
そんな秋野がいきなり声をかけてきたことを、しずくはどう思っただろうか。
どちらにせよ、相手の反応を気にすることなく、秋野はいつも通りの口調で続ける。]
俺、やることなくてヒマなんだけど、なんかやらせてもらってもいい?
んっと……これと、これが、まだなんだっけ。
こっちの作業、やってもいー?
[「こうやってやるの?」と、初めての作業に目をきらきらさせながら作業手順を確認すれば、彼女は答えてくれただろうか。
秋野とて決して手際がいいわけではなかったけれど、ひとりよりはふたりの方が早く進むというものだ。
結果的に、3-1のお化け屋敷がきちんと文化祭当日に間に合ったことは、確かだった**]
(191) 2015/06/18(Thu) 18時半頃