……何から何まで、予想通りで。
[乾いた音を立てて落ちる杯。
自分が間に合わなかったことを知る。寄り添って倒れる二人を見ようとも思わなかった]
おそらく、この事態を全く予想もしていなかったベネットは。
声が出なければきっと絶叫していただろうか。それとも度重なるショックに声も出なくなっていただろうか]
く…は、は…
[結局何も救えない?
違う。自分が後を追わないことで少なくとも、友人と信じてくれたミナカタに絶望されなくて済む。
ボレーショーを、チャールズを失ったベネットの哀しみを止めることが出来る。
自己満足と言われようとも]
声を聞き続けた場合、魂の行く場所決まってますから僕に色々聞かせたいんですか。
露出趣味があるとは知りませんでした。
でも……
(貴方の望みはこれで叶ったのかも、しれませんね。
僕は結局ずっとそれに気づけなかった。それが敗因でしょうか)
[クスリと笑ってその遺体に振り返ることなく。
礼拝堂を立ち去った**]
(190) 2014/07/01(Tue) 03時半頃