可哀想って、なんだよ……
[俺の事を見下ろしてくる金髪男を視線だけ向けて見上げる、何で可哀想なんて言うんだと目線でも抗議するつもりで
可哀想だと思われるような境遇に居る覚えはないしそんな生活をしている覚えもないのに、何故今日会ったばかりの人間にそう言われなければならないんだ
そんな事をしている間も傷口から溢れる血が脇腹の辺りまで、そしてそこを押さえてる手をぐっしょりと赤く染めて行く
このままだと誰かにトドメを刺されずとも出血多量で死ぬだろう
こうなったのは明らかに俺が原因だし選択ミスだ
でも後悔はしていない
後悔しても何も変わらないし、無駄だから
だからそれ以上の反抗をする余裕など無く、その場から立ち去ろうとされても視線を送るだけになっただろう
恨めし気でも怒りに満ちた視線でもなく、ただその背中を見届けるだけの視線を*]
(190) 2016/02/27(Sat) 21時頃