か ず く ん
[問いかけられたから一言一言区切るように、そしてはっきりと繰り返す。
呆れを含んだ声はそれだけでいやそうだとわかる、にもかかわらず繰り返したのはちょっとした嫌がらせ。
出雲に対して何かあるというわけでは無い、ただその反応がおもしろい、と言う理由。
そうしているうちに柏木まであろう事かカズちゃん、とか言い出すから、思わず吹き出してしまった。
おそらくその眉間に寄った皺はより深くなっただろうが――]
なんで。可愛いのに。
[普段の柏木のイメージとかけ離れているから余計面白い。
ピアノの前、柏木と鍵盤を見ている帝吏の内心を俺は知らないけれど、出雲の名前を出すときの雰囲気で親密な仲であることはしれていた。
お互いのやりとりで付き合いが長いらしいことは知れて、柏木と親密そうなのこいつ気にならないのかな、なんて頭にふっとよぎったけれど……]
(189) 2015/01/27(Tue) 19時半頃