[主人の声は朗々と議場に響き、
巫女と言われるには、強い目を晒す。>>169
泡沫の明日を憂う眼差しではなく、先を見据える双眸。
主人が指名したのは、自身が気を向けていた少女だった。>>180
緩やかに促す白手袋が、続く言の葉を招く所作。
最中、彼女の隣に座す男から、違和を覚えて、
首傾げることなく視界の端へ映す。
注目を集める少女に、彼だけ向ける色が違って見えた。
保護者と言うには年が近すぎて見え、緩く眸を瞬きで洗う。
その横顔は、何故か記憶の底に沈んだ古馴染みを思わせる。]
―――この場の全ての者に、発言権が御座います。
国を代表し、言葉に変え於くべきことあれば、
貴公もどうぞ、竦みくださいますな。
[傍らの彼にも鉢を回し、意見を乞う。>>187
レーヴェ・ロルべイア側の言語化は主人が担うが、ディステル・フライハイト側からの明確な意思表示は未だ宙に浮いている。]
(189) 2014/07/10(Thu) 00時頃