― 医務室 ―>>171
[ 鎮静剤の注射器が一旦デスクに置かれるのを、明之進は横目に眺めた。どの程度の効果があるかは分からない。
ミナカタの申し出>>171には小さくゆっくりと、俯いたまま首を振った。]
注射はあまり……好きじゃないんです。
……っ、は……それより、体温計。貸して貰えませんか。何度くらいになってるかとか、検査。したほうが。
[ データを取っておくことで何らかの前兆を掴めるかもしれない、そうミナカタへ瞳を向ける。黒瞳は濡れたように潤みを帯び、言い終えた唇はわずかに開いたまま紅色を強めていた。]
……ふぅ、……は、ぁ……。
そしたら、メルヤか、隊長、さが、しに――
[ 椅子に手を突いて立ち上がる。たった今頼んだことも失念したまま廊下への扉へ向かおうとして――足元をもつれさせ倒れ込んだ。
近寄ってみれば熱を持った明之進の額には汗の玉が浮かび、意識が朦朧としつつあることが判るだろう**]
(188) 2018/02/26(Mon) 13時頃