― 現在:談話室 ―
[ アーサーの声に目を閉じていると、何か硬いものが転がる音>>157が聞こえた。
見覚えのある掠れた青と赤と灰色。
三度見たスプスプイの死。もう二度と生きている色を知ることができないことを、ミタシュ>>159の声でようやく理解した。]
…… 、
[ 何か言おうとしたのかもしれないが、何も出て来なかった。反対にすらすらと言葉が流れていたモナリザ>>161だが、結論の手前で勢いをなくす。
それは少し前、ゆっくりと俯いたカメラアイ>>160を見た時と同じ迷いや躊躇いに見えた。]
え 、
[ 周りの反応とは裏腹に、コータ>>167の様子は先程までとあまり変わり無いようだった。
気軽にばれたと告げ、着替えに席を立つ。止める言葉が出て来なかったのは、彼の言う通り分かっていたからだ。
――逃げる場所なんて、誰にもない。]
(188) 2020/08/31(Mon) 21時頃