[そうして向かった宿屋の裏手。] ───!?[足を止め、飛び込んできた光景に男は両目を瞠らせる。いたのはメアリーの手を握るベネットと、クラリッサもいたならば彼女の姿も確認し。次に視線が向くのは、一頭の影を纏ったような色をした狼とその鉤爪が揮われようとしていた、ラディスラヴァの姿。] ──っ、今度は一体、何が起きてんだよ……?[そんな男の独り言を拾う者は、いただろうか。事態が上手く飲み込めない男は、ただ、事のなりゆきを暫し静観しようと立ち尽くす]
(187) 2015/05/20(Wed) 23時頃