―喫煙所―
あは、先生、ありがとう。
[携帯電話を受け取ると、かちかちと操作して曲目の所へ。
慣れない機種でボタンを押し間違えて、一度画面はメールの着信履歴を映してしまったか。
他人のプライベートを覗き見てしまったような、そんな申し訳ない気分になりつつ、慌ててかちかつと画面を元に戻した]
――――――――――…♪
[家でよく流れているのはクラシック。父はそれ以外の音楽を、何処か低く見ているきらいがあったから。
でも、高校では色んな曲目を演奏したし、友人からも色んな曲を勧められたし…。彼自身に関して言うならば、どんな音でも好んで聴いた。
曲を聞きながら頭の中で楽譜を思い浮かべてしまうのは、もはや職業病に近いのかもしれないが]
良い歌ですね。何だか落ち着きます。リズムが心地良い…。
[静かに目を閉じながら、しばし音に聞き入る。音を辿るように時折口から零れる旋律は、何かを呟いて其処で終わった]
(187) 2010/09/07(Tue) 07時半頃