— 回想:文化祭のささら —[学校という集団生活の環境に放り込まれて、ようやくわたしは、わたしが自由気侭な日常を好むことを自覚する。クラス委員。なんだか分からないけど、面倒。立候補する人はすごいなあ。文化祭の準備。なんだか分からないけど、時間かかりそう。責任重大な役は、やだなあ。そんな、ふわふわした思考を抱いたまま過ごしていた秋の頃。スクールだのカーストだのも知ったことではないわたしは、適当に人付き合いをして、人との距離を測らずに動く。“知り合い”と“友達”と“親友”の境目を、よく知らない。切っ掛けが無ければたぶん、関わらなかったかもしれない、文化祭の喫茶店。水野つばさに声をかけられたのが、始まりだった気がする。]
(186) 2017/03/09(Thu) 00時頃