返してもらいたいもの? ああ、ああ。童どもか。知ってる、もちろん知っているとも。
[目の前の男が何を喚いていたのか、遠くからよく聞こえていた。>>178
――どう見ても異端の男、それがが執着する子供たちというのは? ――十中八九、異端。
脳裏に浮かぶは、『断罪の仔羊』――そして『生贄の山羊』。
囚われているだろう子供たちの利用法――向けられた銃口を前に、口角を釣り上げた。]
ふむ、して、小僧。お前はどちらの童どもを持ち帰るのかね?
[とんとん――自らの首を叩きながら、下卑た笑みを浮かべる。]
何かって? 血の巡りの悪い小僧だ。
私は『童どもの首から上と首から下、どちらを持ち帰りたいのか』と訊ねたのだ。
何せ牢にも限りはある。先ほど満杯になってな、牢に空きを作るために忙しかったのだよ……ひっひひひひひひ!!
(180) 2014/08/18(Mon) 23時半頃