―教室にて―
[神楽の背中にしがみついたまま、教室へと戻ってきた。床に落ちたパンを見ても、もう食べたいと思わない。食欲なんて、どこかへいってしまった。
>>132神楽が差し出したパンを見て、だだっこのように首を横にふり、背中に顔を埋める。兄とはすこしちがう、おとこのこの香りがした。]
[>>144,>>154寝袋を探しに行こうという話がまとまりそうな時、神楽に行ってほしくなくて、少し強めにぎゅっとシャツを握った。それが伝わったのか、神楽は小さく苦笑しながら、教室に残ると決めてくれたようだ。それに少し安堵して、少しだけ手の力を弱めた。シャツが、しわくちゃになってしまっていて、申し訳なくて、撫でるようにそのシワを伸ばしてみる。あまり、効果はなかったみたいだ。
途端に、また泣きたくなった。訳のわからない事が色々ありすぎて、嫌なこととか、思い出したくないことばかり、ぽんぽんと浮かんできそうで、それをごまかすように口を開いた。]
かぐらくん、あのね、もしどこか行きたいなら、いいんだよ……?
わたし、ここで、皆と残ってるし……。
[そう言いながら、でも、行かないで欲しいと目で訴える辺り、自分は卑怯者だ。*]
(177) 2015/06/23(Tue) 00時半頃