[ その時だっただろうか、彼>>170に声をかけられたのは。
居抜きの構えにぴくりと反応した。
(拳銃と云うのは駄目だ。掌に殺した感触が残らないから。一番簡単に人を殺せる道具ではあるが、そういうのではなく――)
瞳に黒い情念が映る。
我に帰って、男はゆるりと立ち上がり
ちょっと間抜けに己を指差した。]
俺?
ああ……まあ、腹のほうは丈夫な自信がありますがね。
腹下してしゃがみっぱなしは確かに――。
[それも情けねえし隙だらけだな、と納得した。
あまり良い環境で育っていない為、
多少胃の強さに自信はあるが。
一人やってきた男に笑みを投げかけて「どうも」と
忠告に感謝の意を返す。]
桜庭吾郎だ。さっき海岸の方から来たんですが、あんたは?
[慎重そうな長髪の男にあたりさわりない質問を投げかけた。]
(177) 2015/03/05(Thu) 13時半頃