[ほっといても回ってくれる口ほど、見てて楽しいことはない。ただ、それ以上にころころ変わる顔色の方が、その――]
アンタ、面白いね
[思わず、感想がぽろっと口にでた。別に、アンタのこと怪しんでるわけじゃないよ、と笑みを含ませながら告げる。(正確には笑いをかみ殺しながら)]
問い詰める前にしゃべっちゃう子はもっと好き。
なんてね。そんな趣味悪くないから大丈夫
[なんて、からかうように言ったところで、彼女の口から出てきた名前を反芻して、氷を一つ、かみ砕いて、しかもその欠片でむせた。ダサい、アタシ。]
…………え、あぁ、うん、ご愁傷様?
[リュウゲンサイ・タケダ――素性は謎、ただし彼からの情報はちょっとした界隈を通して芙蓉にもわたってきている。分かってるのはやり手だってことと…………相当変わってるってことだけは、どこからか伝わってきた情報にあった、確か。]
で。
(176) 2014/11/07(Fri) 22時半頃