[扉をくぐって店の奥に目をやると、店主らしき少女と犬が>>170何か少し気の抜けた風になっていて。
しかしそれに一瞬不思議そうな顔を浮かべるも、だらけていたとはつゆ知らず、一つ会釈を返す。
そしてしばらく居並ぶ背表紙を眺め、一角に置いてある効能のよくわからない魔法薬を眺め、……結局よくわからずに店主の元へ]
何か、あまり見ないような、調合書はあるだろうか。
あるいは、多少高価な。
[まったく要領を得ない質問に応える術を持っていただろうか。
なにせ彼自身は全くこういった書物に詳しくない。
有名どころは仮にもそれを生業とする弟、さすがに持っているだろう。
しかし、高価なものとなれば話は別で、決して裕福ではないために、"費用対効果のあるもの"ぐらいしか持っていないのも想像がつく。
彼自身は給金は貰えるし、宿舎暮らしだしで高価なものを1つ2つ買ってみるだけの余裕はあった]
(173) 2011/09/25(Sun) 17時頃