[ ヴェラは魔物をかき分けるようにして、娘に近づいた。 そんな中、護衛の兵士が絶命寸前に放った流れ矢が、こちらへ飛んでくるのが見えた。 娘に……当たる軌道?! ] ……!![ 左が盾でなかったことを後悔したが、 それでも咄嗟に飛び出して、娘を抱きかかえ、その太い腕で矢を受けていた。 傷の熱さが、左腕に走る。 ] ……怪我はないか?[ この娘に死なれては、せっかくの茶番が無駄になる。 ほっとしながら、ヴェラは緑の瞳で娘を覗きこんだ。 ]
(171) 2013/11/20(Wed) 02時半頃