[七尾朱美は、息を呑んだ。こみ上げた、悲鳴と、きもちわるい、何かと、それら全部まとめて、息と一緒くたに飲み下したのは、我ながら、うまくやったと思う。けど、] ────こんな、[言えない。こんなこと、言えやしない。静かな瞳で、真っ赤な血溜まりに佇んでいた、我らが委員長の姿を思い出して、それに、高い悲鳴と、どうして、って涙と、それから。言えるわけがないじゃないか。これ以上、みんなを脅かすようなこと。]
(170) 2015/06/23(Tue) 00時頃