[クッソ真面目で融通の利かない御人は案外毒吐きな女性>>160に口角を上げる。
彼女がどのような想いで探偵となったのか。
その経緯を彼女の過去を知らぬジェフに推し量ることは出来ない。
僅かに鼓膜を揺らした小さき声>>161を拾い上げられる程、大きな耳をしていたのならば、慰めの言葉ひとつくらいはかけてやれたかもしれないが]
実に分かりやすくていい。
君は聡明な女性のようだ。
[彼女の知りたいもの>>162は奇遇にもジェフが気にかけていたものと同じもの。
棺桶では安らかな顔で眠りになっていた彼女。
幸せな最期ならばそれでもよい。
だけど、何故、今なのか。
真実が、劇的なものでなくても構わない。
だけどもこの胸の内を明らかにせねば、いつまでもジェフこそ彼女の存在を現世に繋ぎとめてしまいそうだった。
思入れの品を私怨で穢してしまいそうだった]
(167) 2016/07/30(Sat) 17時半頃