[ふと目が覚めると辺りは仄かに薄暗く、時計を見ると夜の八時を大きく上回っている。身体が冷え切っている。ケホ、と小さく咳を零した]
……ずっとここに居ても、仕方ないか。玲斗に教室に戻るって言っちゃってたし、そろそろ行かないと……。
[緩慢な動作でのろのろと立ち上がり、胸に抱いた本を棚に戻そうとした。が、少し考えるとそのまま持っていく事にする。一応、貸出カードには名前を書いた]
[そのまま図書室の扉を開けて廊下に出ようとしたが、扉の取っ手はまるで氷のように冷たく、一瞬手を引っ込める。いつの間にここはこんなに寒くなっていたのだろう…は気を取り直して今一度扉を開けようとした。しかし……]
……?開かない……?
[扉はまるで氷漬けにされたかのようにビクともしなかった。まさか、この雪のせいで凍ってしまったのだろうか?だからこの取っ手もこんなに冷たいのか?…はドンドンと扉を叩きながら大声を上げた]
(165) 2014/04/15(Tue) 23時半頃