……この目は、貴方が?……嗚呼、最悪だ。…まともに見えやしない……。危険なのは、余程そちらじゃあないか……
[カタカタと震える相手を見ながらも、不思議と心は落ち着いていた。目の空洞に手を添えるとグチュリと水音が響いた。……嗚呼、あまり美しくない。
そう、確かに死んでいた。
ならば今のこれはなんだ?]
これは夢なのか……それとも、……ララは……
[譫言のように呟きながら、目の前でガタガタと震える女を見つめる。……その動きこそ酷く気味が悪く───その姿は愛娘を彷彿とさせる───、その青い顔は愛おしく見えた。
右目は不思議とあまり痛みがないもので、寧ろそれより彼女に小刀を突き立てられた左腹部が痛む。そこを左手で押さえようと試みて────刺さったままのナイフに気がつくだろう。そのままでは腹に刺してしまう。押さえずに、起き上がり立ち上がる。
恐らく立ち上がろうとした時に、いくつか資料が飛んでくるだろうか?]
(165) 2016/02/27(Sat) 11時半頃