[夫人は一気にエールを飲み干す。大きなため息に顔を上げると、彼女はぷりぷり憤っていた。話題や気分を変えようとしてくれていることに、流石に気づかないではなかった。] 二十年も前なんだぜ? そう責めてやるな。[だから息を吐くようにして、笑い話にどうにかわらってみせる。あまり上手ではないだろうが、気遣いに応えたかった。] 昔とはずいぶん暮らしぶりも変わったろうしな。 照れずに久しぶりと声をかけてやりゃあいいのに。**
(165) 2018/07/26(Thu) 18時頃