[苦しそうに咳をする千景から途切れがちに聞こえた声。>>154
その言葉の意味を察した瞬間、思わず普段より声が荒くなる]
……馬鹿、「大丈夫」じゃないだろ…!?
[けれど、どうすれば千景が楽になれるのか。
対処方法などは何も知らない。それは他の皆も同様だっただろうか。
そうこうしているうちに咳は収まったようだ。
けれど、咳がおさまってもしんどそうな千景に、…は動くことができない。笑顔を浮かべて]
……っ、風邪の咳なんかじゃ……
[なかっただろう?と。その言葉は呑み込んだ。
千景の笑顔が、心配をかけまいと努めているのがわかったからだ。それでも、黙って看過は出来ない。
果子がのど飴を差し出し、玲斗が千景の頭を撫でるのを見守って、こわばった声で問いかけた]
……千景、ここにいるより保健室で横になってた方がよくない?
もし行くなら、俺、ついてくよ。
(165) 2014/04/06(Sun) 23時頃