――/ 幕間:這い寄る蔦亭 /――>>54,>>152
[ ローズマリーが居る間、酒場の女主人はどんな様子だっただろう。 コリーンが席を外したそうだったらどうぞお構いなく、と見送ったろうし、平静な風にしているままならそれ以上は追及しなかったはずだ。たぶん、おそらく。
ならばつかの間、他愛ない世間話でも向けていようか。]
……ん。御馳走さま、美味しかったわ。
[ もっとも、そう長い滞在にはならなかった。
グリューワインは熱いうちに楽しむものだから。
銀貨を置いて椅子を降りる。
扉へ手を伸ばしたところで、外から誰かが入ってきた。>>54]
……あら。
こんばんは、レティーシャ。
珍しい? それとも、常連さん?
[ ローズマリーが彼女をここで見かけたのは初めてだった。
勿論、来ていない間に何度も訪れていたのかもしれない。
それもあって、ひとり言のように疑問符を口にしていた。]
(164) 2016/12/08(Thu) 21時頃