[そのまま、うずくまってしまっていたらしい。頭の中で鳴り響いていた音が少し落ち着いた。
背後から聞こえてきた>>114声に、振り返ったら亀井と香坂。
朝比奈、って、零の苗字を指す言葉に、びくりと肩が揺れる。舞台裏。>>115舞台裏、に、いるのか。ある、のか。
後者だろうなって、さすがに予想がつく。
大丈夫。
大丈夫、零は、一足先に帰ったんだ。だから、大丈夫。
だいじょうぶ、と、何度も心の中で唱えた。大きくひとつ深呼吸。失敗だった、血の臭いが鼻に思い切り入ってきた。
でも、無理矢理に笑顔を浮かべる。そっと背を叩いてくれた臨>>118に、笑みを返した。]
俺は、"大丈夫"。臨こそ無理してんじゃねーの?
[委員長然と、皆を支え続けているように見えるけれど。それは並大抵の疲労ではないだろう、と労うように背を叩き返した。]
俺も、零、見てくる。
[また会える、と信じているけれど。ひとまずのお別れを言いに。]
(163) 2016/09/22(Thu) 08時半頃