[顔と同じ間抜けな声に機嫌は直るようで、直らない。>>138
手を離してしまえば痛みで顰めていた顔は元通りになり、
良く寝ましたと言わんばかりの面が癪に障った。
もし逆の立場なら、俺は絶対眠れないからこそ。
何の悩みもない顔で寝こけられていた事実に苛ついていた。]
久しぶりなのは誰かさんが根無し草だから、だろ。
[掴みどころのない態度に噛み付こうにも口が重く、久しぶり、の言葉には片眉を上げてそう吐き捨てる。>>147
いつか会うのを期待していたことが見透かされた気がして、
構って欲しいからわざと無視していると見抜かれた気がして。
鈍感だから、どうせ気付いちゃいないんだろうけど。]
ドウモアリガトウゴザイマシタ。タスカリマシタ。
[要求された礼は渾身の棒読みを披露してやりながら、
揺らされた鍵を掴もうと手を伸ばすも、空を切るばかり。
なんだその顔。すりこぎで伸ばしてパンにでもしてやろうか。]
(163) 2015/11/23(Mon) 23時半頃