→食堂[ぎいい、と開けたのは食堂へのいちばんの近道。厨房の勝手口からくるりと中を見渡してみる。コトコト、小さな音を立てる大きな鍋とぱちぱちと薪が鳴るかまど。ふわりと漂う小麦の香りは、パンがもう食べごろだと教えてくれている。] 久しぶりだねアヤワスカ。 さあ、私も手伝おう。 [突然”帰ってきた”ミィと己については大した説明もなしで慣れた手つきで両手にミットをはめ、釜の中から焼けたパンを取り出しにかかった。それが此処での”いつも”だったから。大きめのスープ皿をたくさん棚から出せば、きっとミィも手伝ってくれるだろう。]
(163) 2015/10/05(Mon) 22時半頃