[Jや周りが指示したならともかく、仲間を傷つけることを恐れて彼は拘束を選ぶのではないだろうか。ヘクターがあてられていて通常の彼とは違う判断をしている可能性はある。しかし、だとしたら挙動がいつも通りでそれがまた違和感に繋がる。
もっとも、亀吉がヘクターのことをつかみきれていないだけかもしれないが。
思案していると、ヘクターに心配させてしまったようだ>>157。
回復したつもりになっていたが、そんなにひどい顔をしているのだろうか。こんなことで残りをやり過ごせるのか。先への不安がぶり返してきた。]
そう、か? 言われてみれば、Jさんも倒れてその場で一番年長だったのが俺だったから気を張ってたかもしれないな。
今はお前だけだし、少しだけ休んでもいいか……。
[ ぼうっと見つめる。常と変わらないヘクターに安堵していた。彼になら坂町やキルロイに対して覚えた感情もきっと抱かない。緊張の糸が緩んでいく。
ごつごつとしたたくましい手がのびてきた。その手の先の、ヘクターの顔を見た瞬間、冷や水を浴びせられた気がした。]
(162) 2016/06/10(Fri) 14時半頃