――ぷっ、あっははははははは!!
[そして耐えきれなくなったのかとうとう声を上げて笑い出した。
監視役はベネディクトから距離を置いて、さっさとズボンを穿けと怒鳴る。はあい、と子供のような声で返事をすると、わざとやっているとしか思えないようなのろさでのたのたとズボンを上げ始めた。
監視役は心の中で毒づく。おとなしいと思えばこれだ、やはり死刑囚は死刑囚。××××は××××なのだと、侮蔑を並べ立てる。そうでもしなければ心の平穏を取り戻せそうになかった。
そんな様子にベネディクトはまた笑みを浮かべる。
ああ、きっとこれでこの監視役は車を降りても自分のことを忘れない。ギムナジウム時代は"これ"のために恥ずかしい思いを幾度となくしてきたが、今となっては、そう。"お前はだから狂っているのだ"とシュテレオテュープな反応を得られるのがただただ、楽しかった。**]
(162) 2012/04/08(Sun) 04時頃