147 月夜ノ緋糸結ビ 


【人】 酸味探し ドリベル

― 広間→1階 階段前→ ―

[リビングを通り抜け、階段を上がろうとした時。
上階から降ってきた声、それが自分の名前を呼んだ>>158事に遅れて気付くと涙で僅かに歪んだ視線を上げて。]

 ……っ、ゆり ちゃん。

[込み上げそうになる胃液を飲み下してゆりの名前を返した、ものの。
未だ自身を苛む反発する衝動に翻弄され、意識はまとまらず向けた視線は揺らいだ。

――それでも、自室に戻るには彼女の横を通り抜けなければならない。]

 …………、ごめ、ん。
  ちょっと、気分が 悪く、 て。

[嘘は言っていないし、実際に顔色は嘔吐感で血の気が引いていた。

一段、一段、
のろのろと足を運ぶ。
階段の幅は人がすれ違える程度にはある。]

(159) 2015/01/21(Wed) 12時半頃

← ↓ ■ □

ツール

クリップボード

ピックアップ

>>【】